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ISO FISHING

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アングラーズボイス

友松 信彦

NOBUHIKO TOMOMATSU

自分には革命的な違いだった

現代フカセ釣り最強との呼び声が高いトーナメンター友松信彦さん。サラリーマン生活を続けながら、地磯、沖磯、堤防と一年を通じてメジナ(グレ)を追いかけ、常にトーナメントの頂点を目指し練習に励んでいる。彼は一体TALEXレンズのどこに魅力を感じ、使い続けるようになったのかを訊いてみた。

釣りをするうえで高性能な偏光サングラスを欲しいと思うようになったのは、グレ釣りのトーナメントに出まくるようになった大学生の時ですね。当時はまだ全国大会の一次予選や地方の大会に出ているレベルだったので、どうすれば大勢の参加者の中から一尾でも多く釣って抜け出せるのか、真剣に考えるようになりました。とにかく試合で勝ちたかったので、普段の釣りも、実際に大会の予選が行なわれるような、簡単には釣れない湾内などにあえて通っていました。

勝つために性能のよい偏光サングラスが欲しいと思ってはいても、当時はまだ学生。お金もないので高価なものには手が出せなくて、必然的に安価なものをかけていました。卒業して働くようになって、初めて少し名のあるメーカーのものを買ってみたのです。すると思っていた以上によく見えて、その後は何本か、良いといわれるものを試してみましたが、そのうちに“TALEXはもっとすごいらしい”という話を聞くようになり、思い切って買ってみたんです。すると自分の中では革命的というくらい、釣り場でのモノの見え方が変わりました。雑光がなくクリアなのにとにかく明るい。それまでの偏光サングラスと比べても段違いでした。

目から得られる情報を総動員する釣り

私は全遊動仕掛けを基本として、無段階にウキを沈めていく方法でグレを釣っているので、最後はウキが全く見えない状態になります。でもだからこそ、ウキが沈んで見えなくなるギリギリまでの状態をどれだけ把握できているかで、次の想像が膨らむのか、あるいは逆にしぼんでしまうのか、結果がまるで違ってきます。そこに至るまでに、どれだけの情報量を得られるかが、シビアに釣果に影響するのです。

どの釣りも一緒だと思いますが、海の中って最終的には見えないじゃないですか。でも、そのギリギリのラインまでで得られる情報が多いほど、想像するヒントに繋がって次の展開に持っていける。そのためには『見える』ということがものすごく大切なんですね。だから偏光サングラスは、高性能なものを使うほうが絶対に魚が釣れるようになります。TALEXの偏光サングラスは、初めてかけたときから『見える』世界が段違いでした。

グレ釣りは想像力を総動員して魚と向き合うからこそ面白い。今は偏光サングラスを釣り場に忘れてしまったら、それだけで釣りをする気が失せてしまうくらいです(笑)。釣り自体を楽しむことを含めて、偏光サングラスは自分にとって欠かせない釣り道具の1つになっています。

愛用するのは2色のレンズカラー

レンズカラーについていうと、一番ギリギリのところまで見えて、明るさを実感しやすいのがイーズグリーンです。イーズグリーンはもう20年以上愛用しています。それこそ、自分の周囲でTALEXというブランドがまだ今ほど知られていない時から、グレ釣りにおいて私が非常に気に入って使っているレンズカラーです。

ちなみにイーズグリーンは光量が少ない時のレンズカラーというイメージもあると思うのですが、実は晴れた日にかけても有効です。日中の明るい時間帯にあえてイーズグリーンをかけることで、たとえば根の先で暗くなっているような“ギリギリ”で見えている部分の視認性がもう一段階上がります。あとは夕マヅメを最後までみっちり釣りたい時もイーズグリーンですね。夕マヅメの釣りなら偏光を外せばいいのでは、という人もいますが、私は日没前の暗くなってきた時間帯でも、イーズグリーンなら、かけた状態のほうが確実にウキがよく見えます。

それはもちろん、このレンズカラーの持つ、海面からの乱反射をカットしてくれる性能と明るさとのバランスの良さからだと思いますが、そのタイミングで私がよくやる裏ワザが実はあるんです。光量が落ちてウキが、いよいよ見づらくなってきたと思ったら、一度偏光サングラスをさっと上げて、裸眼でウキに目を凝らします。その状態のままもう一度偏光サングラスを下げてかけると、ウキがよく見えるんです。目を凝らすことで瞳孔が一度開くからだと思っていますが、ぜひ試してみてほしいですね。

もうひとつ、私はオフシーズンなく一年中グレを釣っているのですが、夏の太陽がきつい時期などは、トゥルービュースポーツを選ぶことが多いです。よりシビアに明るさを求めるならイーズグリーンですが、しっかり眩しさを抑えたいシーンでは、トゥルービュースポーツのほうが目の疲労も抑えてくれるので快適です。ちなみにトゥルービュースポーツはミラー加工したものを使っていますが、理由はミラーレンズならではのファッション性も非常に気に入っているからですね。いずれにしても、今はこの2つのレンズカラーを愛用しています。グレ釣りは1日の中でも状況がめまぐるしく変わります。それらに適切に対応しながら釣りをするためには、当然ですが得られる情報量が多ければ多いほどいい。そのためにはサオやリールといった道具と同じように、偏光サングラスも絶対にこだわって選んだほうがいいですね。

友松 信彦 ともまつ のぶひこ

1983年兵庫県生まれ。神奈川県在住。近畿大学農学部水産学科卒業。大学時代にメジナ(グレ)釣りに本格入門。在学中と卒業後3年間に驚異的な数の釣行をこなし、現在に至るまで技術を磨き続ける。大型の0浮力ウキとロングハリス、そしてPEラインを用いた全遊動沈め釣りをベースに、シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権で最多の5度優勝を記録中。近年は半遊動仕掛けの釣りの精度も上がっている。