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FLY FISHING
ANGLERS VOICE
アングラーズボイス
松井 伸吾
SHINGO MATSUI
ゲストの釣果と安全を確保する道具
学生時代を過ごした鳥取の川をメインに、本州では珍しい渓流のフィッシングガイドとして活動している松井伸吾さん。自身もフライフィッシングとルアーフィッシングの両方をたしなみ、標高の高い山地渓流から平地の里川まで、幅広い釣り場にゲストを案内している。
「フィッシングガイドに求められるのは、まず川の状況を的確に把握しておくことです。地形や水質といった基本的なことはもちろん、場所ごとの石の大きさや注意すべき岩の配置、川の深さといったより細かな情報が必要になります。それにより魚の居場所も正確に推測できますし、ゲストに安全なルートを案内することもできます。TALEXの偏光サングラスは、紫外線からの目の保護はもちろん、見たいものがストレスなく見えるので、ガイドの一連の仕事にはなくてはならないアイテムですね」
「同時に、偏光サングラスについては、ゲストにもできるだけ信頼できるものを準備してもらっています。なぜならフライフィッシングの場合、水面に浮かぶフライを目で追って、魚が捕食に出たところでアワセをしますが、途中でフライを見失ってしまうと、釣れる確率が大きく下がってしまうからです。ルアーフィッシングの場合も同様で、偏光サングラスをかけることで、ルアーに反応した魚の挙動を目で確認できるようになり、釣れる確率が間違いなく高まります。ほかにも、偏光サングラスをしていることで、水面の乱反射による目の疲労の蓄積や、川に出入りする際のヤブ漕ぎでの目の怪我を防ぐことができます」
川からの情報を逃さないための
3つのレンズカラー
そんな松井さんは、TALEX のオリジナルブランドであるOZNIS(オズニス)の「FLAT04」「FLAT07」「FLAT18」の各フレームに、それぞれ異なるレンズカラーを入れたものを愛用している。
「フラットシリーズのフレームは、いずれも軽量でかけ心地がソフトで、長時間の使用でも全くストレスがありません。そして組み合わせるレンズは、昨年から乱視の矯正をしたものを使っています。それまでは、ずっと度なしレンズの完成品だったのですが、昨年、TALEX の直営店で視力を確認してもらったところ、若干の乱視があると言われて、ものは試しにと度つきのTALEX レンズをフィールドで使ってみたんです。すると、それまで以上にクリアでクッキリとモノが見えるようになりました。これは本当によかったですね」
「今は同じ度数で『イーズグリーン』『トゥルービュー』『ラスターオレンジ』の3色のレンズカラーを状況によって使い分けています。どのレンズカラーにするかは、主に釣り場の光量と川の水の色の兼ね合いで選んでいます」
「光量については、里川ならだいたい開けていて明るいのですが、渓流の場合は、周囲が森だと晴れていても薄暗い時が多くあります。一方で、両岸が岩場のゴルジュ帯だと、眩しいくらいに明るい時があります。ひとくくりに渓流といっても、かなり状況が変わるんです。あとはうっすらと茶色がかっている水の川もあれば、完全に透明な水の川もあり、さらに水が緑っぽい色をしている川もあります。水の色も場所によって結構違うんです」
「使い分けとして、光量が少ない朝の時間帯や森の中を釣る時は、だいたいイーズグリーンでスタートします。あとは里川でも曇天の場合や、川の水が緑っぽい場所もイーズグリーンがとても見やすいと感じますね。そこから光量が増えたり、開けた明るい場所に出た時には、トゥルービューに切り替えます。一方で、開けた里山やゴルジュ帯で眩しさを感じやすい時には、ラスターオレンジが見えやすいことがよくあります。また川の水が茶色っぽい川も、ラスターオレンジだと水中が見えやすく、魚をいち早く見つけられることがよくありますよ。実際には岩の色や砂利の色によっても見え方が違ってきますので、状況に合わせて常に最適なものを使うようにしています。TALEX のレンズはどの場合でも、暗くならずに雑光®をしっかりカットしてくれるのでとても快適なんです」
レンズのくもりを予防してくれるクロス
そして松井さんは、くもり止め機能を備えたレンズクロスも愛用しているという。
「雨の日や湿気の多い日、寒暖差の大きな日は、どうしても偏光サングラスのレンズが曇ります。夏は標高の高い渓流に入った時、釣り場でのアップダウンで体が熱くなったところで、冷たい川に入った時もレンズが曇りやすい。ガイドをしていると、それが大きなストレスだったのですが、最近、くもり止め効果のあるレンズクロス『TALEX アンチフォグクロス』を使うようになってかなり快適になりました」
「くもり止めというと、液状のものをレンズに滴下して拭く方法がありますが、今使っているものは、あらかじめくもり止めの成分がクロスに含まれていて、5~10回ほどレンズを拭くだけで効果があります。余計な手間も掛かりませんし、現場ではとても便利。レンズのくもりが気になる人がいたら、ぜひ試してみてほしいですね」
「僕がこの仕事を始めたのは、学生時代に知った鳥取の自然や文化を、より多くの人に知ってもらいたいと思ったからです。ですので、今もゲストを迎える時には、ただ釣り場を案内するだけではなく、旅そのものを楽しんでもらえるように、釣り以外の見どころや食事の美味しいお店なども積極的に案内しています。経験者はもちろん、渓流釣りをこれから始めたいというビギナーも大歓迎なので、ぜひ気軽に利用してほしいですね」
松井 伸吾 まつい しんご
大阪1982年生まれ。大阪府出身。鳥取環境大学に入学して学生時代を過ごす。学業のかたわら、夏は県内の千代川水系を釣り回り、冬になるとフライフィッシングが盛んなニュージーランドに遠征。卒業後、釣り関連メーカーに就職し、製品開発などを手掛けたあと独立を決意する。2018年4月に山陰トラウトフィッシングガイド「STF」を設立。釣果だけでなく、文化、歴史、グルメ、自然等々も楽しめる新しいガイドを提案したいと考え日々活動している。