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TROUT FISHING
ANGLERS VOICE
アングラーズボイス
関 武次郎
TAKEJIRO SEKI
ナチュラルな視界で操る渓流ルアー
対岸ぎりぎりに落としたルアーを、大岩の沈む緩急ある流れを横切らせて、魚の付き場をなめるように探る。 渓流ではポイントの形状や魚の動きが見えれば、釣りの組み立て方によりよい精度が出てくる。 日々自身が開発するタックルのテストを繰り返す関武次郎さんの偏光レンズ。
トラウトのルアーフィッシングにおいて、偏光グラスが活きるのは、どのような場面でしょうか?
まず、偏光グラスを掛けていれば、魚の姿を確認しやすいというメリットがあります。この場合に見える魚影とは、主にルアーを追ってくる魚のことです。渓流域のルアーフィッシングでは、流れの中から魚がルアーにチェイスしてくるようすを確認できることは珍しくありません。自分のすぐ前までルアーを引いてきて、その後ろでギラッと追っているヤマメが見えたりしますが、TALEXのレンズでは、やはりそんな状況をより多く見せてくれます。追ってくる魚が見えるということは、ルアーにアクションを付けるタイミングを合わせやすくなり、またその反応(結果)も見ることができます。本流域のサクラマスの釣りなどでも、やはりこんな要素が重要になってきますね。そして何より、自分のルアーに反応があることを確認できれば集中力を保つモチベーションにもつながります。
また、水面が反射して見える角度に立っている時、底石などの地形がはっきりと判断できることは重要ですね。これは岩の周りを集中的に探るような場合のキャストの精度に影響しますし、本流や流れの押しの強い場所では、移動時に足もとが確認できるという意味でも助かります。何よりTALEXの偏光レンズは、視界がクリアなのが気に入っています。いかにも「光を遮断している」という違和感がなく、いつもの視界で、余計な反射のみ除いてくれているような感じです。
湖の釣りではどうでしょうか?
水深のある湖では、川のようにポイントの底石を見ることはできませんが、浅場に入ってくるベイトが確認できるのは大きな強みです。渓流と異なり、湖の場合魚が入っていないエリアには、それこそ全くいないことも多いので、ベイトの姿が確認できれば、より確信を持って釣りができます。また反射の多い水面でのわずかなライズが発見できるのも偏光グラスのメリットです。ライズはルアーの釣りには直接関係ありませんが、魚の回遊している位置の参考になります。湖では特にウエーディングして釣ることが多く、立ち込んだ際に目線と水面が近くなると余計水面の反射が強くなります。そんな状況では、やはり偏光グラスは必須であるといえますね。
レンズカラーは使い分けますか?
私の場合は基本的に『トゥルービュー』と『アクションコパー』の2色を使い分けています。まず『トゥルービュー』ですが、これはスペックにも謳われているとおり、裸眼に近い視界が気に入っています。偏光グラスを掛けていない状態とほとんど変わらないので、より自然の状態そのままの色味で、見にくい反射を除いてくれるといった感じです。ストレスのない見え方ですね。余談かもしれませんが、この『トゥルービュー』、“本当の視界”という名称どおり、視界が赤やオレンジに染まらないので、釣り場の風景を楽しむのにも、もってこいだと思います。もう一つの『アクションコパー』は、朝夕のマヅメ時、もしくは曇天など光量の少ない時に重宝します。掛けていると裸眼よりも視界が明るく、対象物の輪郭にメリハリが付いて見えるので、暗く感じる状況で快適です。渓流でも湖でも、基本的にこの2カラーで対応しています。
関 武次郎 せき たけじろう
タックルメーカー「スプリーモ」代表として、 ルアー、ロッドのデザインを手掛け、シーズン中は中部、北陸エリアを中心に、実釣テストで多くの日をフィールドですごす。本流、渓流、湖とさまざまな釣り場でトラウトを追い掛けている。
TROUT FISHING
ANOTHER VOICE
アナザーボイス
佐藤 文紀
FUMINORI SATO
サクラマスの魅力、それは何と言っても釣れないこと。
春日 和年
KAZUTOSHI KASUGA
厳しい環境下で的確な判断を下し、本物のワイルドフィッシュと出会う
加藤 健
KEN KATO
釣れたから正解とは限らない。大切なのは、なぜ釣れたのか?