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SALT WATER FISHING
ANGLERS VOICE
アングラーズボイス
鈴木 斉
HITOSHI SUZUKI

一生に一回の超大物を獲るために最も大切なことは
集中力を切らさずに釣り続けられること
シーバスからGTまでショア、オフショア問わず幅広い釣りを得意とするマルチプロアングラーの鈴木斉さん。そんな彼が長年愛用するTALEXレンズに寄せる信頼とは?今回はマグロやヒラマサのビッグキャスティングゲームに絞り、話を聞いた。
TALEXレンズを使って15年、変わらぬ信頼の理由を教えてください。
なによりも一番は目が疲れないことです。オフショアのキハダマグロやヒラマサ狙いなら、朝晩はアクションコパー、日中はトゥルービューのブルーミラー。基本的にこの2種類で、集中力を切らさずに一日中釣りを続けられることが本当に助かってます。自分は釣り以外メガネをしませんので、たとえばレンズに少しでも歪みがあったり、暗いレンズだと、途端に目にストレスを感じてしまいます。目からの疲れって体全体にくるわけです。特にオフショアの場合、朝から晩までずっと大海原を見ています。自分の場合は仕事の釣りも多く、そうなると2、3日が1クールとなります。3日間海に出て、朝から晩まで船長と同じ目線で海の変化を探し続けますから、性能の悪い偏光グラスでは疲れが溜まって集中力を保つことができなくなってしまいます。

偏光グラスを通してどのような情報を得ていますか?
まずは鳥の動きです。鳥山など目立った動きは誰にでも、どんなレンズでも見つけられますが、ギラギラと光の反射する海面の遥か遠くに水平線ぎりぎりを低く滑るように飛ぶ鳥ってかなり見つけにくいんです。その魚にいち早く気づくことで、他船が動き出すよりも前に船を走らせることができます。鳥が動いていることがわかるというよりも、何かの動きをわずかに視界の片隅に感じるぐらいの感覚です。「あれ? なにか今動いたような気がする」というぐらい。
ライバルの船より先にわずかな変化を察知できれば、それだけ有利ということですね。
そうです。ただ、ライバル船の有無に関わらず、魚が水面の餌を食う時間は一瞬の出来事なんです。少しでも遅れれば、ルアーをキャストできる所に着いた時点で餌を食べる時間は終わっていることが普通です。気づきが早ければ早いほど、一投でもキャストできるチャンスが生まれる、そんな釣りです。

では、実際にターゲットとなる魚に近づいてキャストするタイミングでは、どのようなところを見ていますか?
大切なのは、魚に近づくまでの時間です。船を走らせて近寄っていくまでの間に、できるだけ遠目から状況確認に努めます。たとえばベイトが水面上に追われて逃げる姿が見えたら、種類やサイズをチェック。大きそうな餌を食べているな、だったら大きいルアーでもいけるなとか。ポイントに着いてから「何を食べているんだろう?」では遅いわけです。サバなどの大きな餌を食べている時って、ターゲットの魚もだいたいデカい。なのに自分は小さなルアーの付いた細いタックルを手にしていて、仕方なく投げたらヒットした……けどやっぱり獲れない!みたいなことってたくさんありますから。遠く離れたところからデカいベイトが水面に飛ばされているのをいち早く見つけたならば、落ち着いてしっかり準備を整え「よし今回は一番太いタックルでキャスティングしてやるぞ!」という気持ちになって近づいていく。竿の先には持ってきた中で一番デカいルアーが付いている。これ以上ない心構えでポイントに入り、正確にキャストしてすぐに一発でドーンとヒット!これができるかできないかが偏光グラスの良し悪しにかかっていると思うと、大きな存在だと思いませんか?

ただ見える、ではなくできるだけ遠目から正確に見ることができる偏光グラスが貴重なチャンスをモノにできるかどうかに繋がるわけですね。
その通りです。皆さんよくあるのは、ポイントに着いて「やばいこれデカいんじゃない?」と言いながらも、それまでと同じタックルでルアーをキャストして「うわやばい!」と気が着くと同時にヒットして、ブチーンッと切れて「いやー今のデカかったんすよねー」と言って悔しがるケースです。「デカいならなんで細い道具で投げたの?」と聞くと、「いや、その前がちょっと渋かったんで小さい道具でいいかと思って……」と(笑)。それっていい偏光グラスでしっかり確認して準備すれば、獲れていたってことですから。
偏光グラスはまさに「釣るための道具」なわけですね。他に視覚から得ている重要な情報はありますか?
餌が逃げていく方向にルアーをキャストした方が食わせやすいので、逃げる方向はよく見定めています。あとはルアーに対する魚の反応ですね。特にヒラマサは結構足元までルアーを追いかけてきますから。水面下の動きが見えたら食わせるためのアクションを入れられるかもしれないし、少なくてもこのルアーに反応したことを知ることができます。次のキャストに向けてのヒントが得られるわけです。追いかけてきたり食いそびれたりした魚が見えてないと、ルアーがダメなのかと思ってどんどん替えてしまいます。せっかく魚が反応していた正解ルアーから遠ざかってしまうわけです。

また、ヒットからランディングにかけても視覚はとても重要です。よく見ているのは魚が寄ってきた時のラインの角度です。ラインが船底に擦りそうな角度ならば、船長に船を下げてもらう。魚との角度がキツすぎると口切れの原因にもなるので、竿の倒し方を変えてコントロールするなど、ラインが明確に見えることによってランディング率はアップします。細かいところでは、浮き上がってきた魚の口にかかったフックの状態を見て、強引に寄せていいのか無理をすべきでないのかを判断したりもしています。マグロやヒラマサの釣りって、魚が大きくて体力勝負みたいな釣りですが、実際に魚が釣れるかどうかは小さな準備や対処の積み重ねによるところが大きいんですよ。

そのために良質な偏光グラスが必要というわけですね?
はい。なかでもやはり一番差が出るのは、最初にお話しした目の疲れの違いです。この釣りって本当に一生に一回来るかどうかの超大物の千載一遇のチャンスが急に訪れたりしますから。その時にキャストコントロールをミスったり、タックルやルアーを見誤ったりして獲れなかった時の後悔って一生夢に出てきます……。少しでも早く、少しでも遠くから情報をキャッチできること、そしてなによりミスなく釣り続けるための集中力を保つために、タレックスのレンズは自分の釣りにとって、欠かせない存在です。

鈴木 斉 すずき ひとし
プロフェッショナルアングラー。マグロ、ヒラマサのビッグキャスティングゲームから、シーバス、ヒラスズキ、バーチカルジギングなど、大物狙いを中心としたスタイルで、あらゆるソルトの釣りに精通。シマノインストラクターほか契約メーカー多数。インスタグラムのフォロワーは5.1万人(2025年1月現在)。NABLA(https://nabla-japan.com/)代表。
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