#02 高齢者にこそサングラスを勧めたいのは、なぜか。
座談会で、「高齢者の方々はサングラスに対する関心が高くないのではないか」という推論にたどり着いた私たちは、このプロジェクトを通じてサングラスをかける重要性を世の中の高齢者の方々へ伝えていきたいと強く感じるようになりました。
その理由は、設立から80年、お客様の目に優しいレンズづくりに勤しんできた自負があるからです。その思いが1966年、世界唯一の技術である偏光レンズ開発の成功をもたらしました。「年齢などに関係なく、技術を使ってすべての人々の目を守る存在でありたい」と願う私たちは、目の健康についての知識も広く発信していかねばならないと考えています。
「日常生活の中にある無駄な光」とは?
一口に「光」といっても、そこにはさまざまな種類の光が存在します。まず、目にとって有害とよく知られているものは紫外線。肌に紫外線を多く受けると健康に影響が出てしまうのと同様に、紫外線は目の健康にも影響をもたらします。例えば、目の角膜にたくさんの紫外線が当たると、角膜が炎症を起こして目の痛みや充血といった症状が出ることがあります。これをいわゆる「雪目」と言い、スキー場などでこのような症状になったことのある方もいるのではないでしょうか。
そして、TALEXが目の健康を考える上で着目しているもう一つの「光」が「雑光」と呼ばれるもの。耳慣れない言葉かもしれませんが、分かりやすく説明するならアスファルトからの照り返しや、窓ガラスから反射して目に入ってくる「無駄な光」のことを指しています。日常生活であまりこの「雑光」を意識することは少ないかもしれません。しかし、私たちの目には常に必要以上の光が飛び込んできているのです。私たちの目的である「目に優しいレンズの開発」は、この雑光をどのようにカットするかが大きなテーマでした。
TALEXレンズを例えるなら、「光の空気清浄機」
雑光が目に入るのを抑える大きな意味は、「目の疲労」を和らげる点にあります。必要のない光が入り込まないようにすれば、目の負担は少なくなり眼精疲労を起こりにくくできるからです。これは、「目の老化」を予防することにもつながります。私たちは普段から想像以上に目を酷使しているため、目の老化が早まると早期の老眼や白内障の心配も考えられます。特に、高齢者の場合は他の臓器と同様に加齢に伴ってその機能は低下してしまっているため、日常生活の中でケアを心がけることが大事です。
TALEX独自の「雑光カットフィルター」は、光を遮断するのではなく、目に有害な光だけを取り除く、例えるなら「光の空気清浄機」のようなもの。「もし、この技術を用いたサングラスを高齢者の方々に愛用してもらうことができたら、彼らの豊かな生活に貢献できるのではないか」。座談会の合間には、本社近くにあるTALEX直営店「PROSHOP & SHOWROOM TALEX」にて実際にレンズを手に取ってもらい、どんな見え方になるかを高齢者の方々に体験してもらいました。レンズを覗き込んで、技術に感心されたり、「すごい」と感動していただいたとき、改めてこのプロジェクトを成功させたいという気持ちになりました。
→#03 「新しい自分と、新しい価値を、見つけてもらうために。」
CONTENT
- #01 「愛用のサングラスがない」のは、なぜか。
- #02 高齢者にこそサングラスを勧めたいのは、なぜか。
- #03 新しい自分と、新しい価値を、見つけてもらうために。
- #04 サングラス越しの世界。
- #05 REBORN.
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