近年、サングラスをかけて登山を楽しむ方が増えてきました。しかし、そのサングラスはあなたにしっかりと合っていますか?
TALEX SHOWROOMにご来店されるお客様の中には「かけ心地が悪い」「ズレてくる」「レンズが暗すぎて視界が悪い」と言ったご不満をお持ちの方が多くいらっしゃいます。
夏の高山用のサングラスについて、どのようなフレーム・レンズが良いのか?また、縦走を含めた長期山行にはどのようなサングラスが良いのかをまとめてみました。
サングラス一つで、あなたの登山がきっと変わります!ぜひ、ご参考にしてください。
目次
夏の高山用サングラスについて ~フレーム編~
夏の高山用サングラスについて ~レンズ編~
夏の高山用サングラスについて ~長期山行・縦走~
夏の高山用サングラスについて ~フレーム編~
標高の高い山向けのサングラスについて考えていきたいと思います。どのようなフレームが適しているのか?フレームを選ぶ上でのポイントをご紹介いたします。
森林限界を超える高山では日陰が少なく、岩場が多くなり、それにともない遮るものがないので風の影響を受けやすくなります。また、標高があがるので、日差しや照り返しが強くなります。そして忘れてはいけないのが紫外線。標高が1000m上がれば約10%程度紫外線が高くなると言われています。目の疲れの軽減、目の健康を考えた上でもサングラスは必要ですよね。
-ではどのようなフレームを選べばよいのでしょうか-
高山には、『防風性』『遮光性』のあるフレームが適しています。
フレーム自体に風防がついていて遮光性のあるフレームや、レンズのカーブが6カーブ、8カーブなどの湾曲のあるレンズは顔に沿うような形状になっていますので、サイドから光が侵入しにくい上、風の巻き込みも抑えられます。スポーツフレームであれば、その両方をカバーできるものが多いのでオススメです。
ですが、何よりも大切なのはお顔にしっかりとフィットするかどうかです。
では、サングラスを選ぶ際はどのようなことに気をつければよいのでしょうか。ポイントをまとめてみましたので、今サングラスをお持ちの方はぜひサングラスを片手に考えてみてください!
【サングラスの幅がお顔の大きさにあっている】
幅が大きすぎてズレてくる、下を向くと落ちそうになる。逆に幅が狭すぎてキツく頭が痛くなる。このようなフレームはあまりオススメできません。かけた時に心地よくお顔を包み込んでくれるもの、顔を上下左右に振ったときにズレないものを選びましょう。また、キャップやビーニー、ヘルメットなどとの相性も確かめてください。スポーツフレームはテンプル(フレームのツルの部分)が長く突き出ているものなどが多く、帽子やヘルメットに干渉してしまう場合があります。
※ヘルメットとサングラスが当たり、違和感がないか、ズレないか試してみてください。
【お顔とサングラスの間の隙間が適正かどうか。】
ある程度の隙間は、かかり心地のためにも通気性のためにも必要です。しかし、お顔とフレームの隙間が大きくあいている場合、そこから光や風が入ってきてしまうので、防風性・遮光性が失われてしまいます。逆に隙間がないものですと、フレームに頬があたり、汗が溜まって不快になる。レンズが曇る、まつ毛があたってしまう、ニコッと笑うとサングラスが浮いてしまう、女性の方ですとお化粧が落ちてしまうということも。お顔とサングラスの隙間がなるべく均一で、お顔に近すぎず、かつ離れすぎていないものをオススメいたします。
↑頬に当たってしまっている状態。
ノーズパットの形状
鼻の形とノーズパッドには相性があります。ノーズパッドの幅が広すぎて下にずり落ちてくる。逆に狭くて鼻の上の方に乗ってしまっている。ということはありませんか?そのような場合、お顔とサングラスの隙間が広くなってしまっていると思います。サングラスのかけ心地のことも考えても鼻とノーズパッドの相性はしっかりとチェックしていただくとよいでしょう。ノーズパッドが調整可能なタイプであれば、お顔の隙間の調節も可能です。
↑先ほどのフレームと同じですが、ノーズパッドを調節すれば、お顔から離すことが可能です。
登山向け!というサングラスも多く販売されていますが、しっかりとかかり具合を確かめ、お顔に合うものを探していただくことが大切です。ぜひ、以上のことを考えながら、登山用品店やスポーツ店、メガネ屋さんでかけ比べてみてください。メガネ屋さんでしたら、しっかりとお顔に合うようにフィッティングすることができますので、相談してみるのもいいと思います!
夏の高山用サングラスについて ~レンズ編~
レンズ編では、トゥルービュー・トゥルービュースポーツ・トゥルービューフォーカスの3色をご紹介いたします。
この比較写真をご参考にTALEXのプロショップで見比べてみてください。
夏山の高山、稜線歩きや縦走を考えると、直射日光をやわらげてくれるもの、かつ反射をしっかりと抑えてくれるレンズが必要だと考えます。
【トゥルービュー】
可視光線透過率30% 雑光カット率99%
トゥルービューは「地球上のあらゆる光の環境に応じて、三原色を忠実に再現するレンズカラー」として、特許を取得しています。上記の写真の通り、レンズ着用前と比べても違和感がない。色が変わらないので、サングラスをかけていることを忘れて登山に集中できます。
【トゥルービュースポーツ】
可視光線透過率30% 雑光カット率99%
比較的ナチュラルな視界。トゥルービューと比べると、コントラストが上がり、少しだけ明るく感じさせてくれます。ナチュラルな視界+コントラストをもとに、物体が本来持つ色を忠実に再現しながらエッジ部分を強調します
【トゥルービューフォーカス】
可視光線透過率12% 雑光カット率99%
トゥルービューの自然な色合いを残しつつ、レンズカラーを濃くしているため、きつい直射日光を抑えてくれます。特に太陽光が厳しい夏の高山、縦走では非常に使いやすいレンズです。
トゥルービュー、トゥルービュースポーツは、比較的薄いレンズカラーですので幅広い天候でお使いいただけます。トゥルービューフォーカスは濃いレンズですので、夏の強い直射日光を抑えてくれます。また、どのレンズも雑光カット率99%ですので、足元の岩の反射や草花の葉っぱのギラツキをしっかりと抑え、足元を自然にしっかりと見ることができます。
目の健康を考えたうえで、サングラスは登山に「あったらいいもの」ではなく、登山には「必要なもの」と考えていただけたらと思います。
夏の高山用サングラスについて ~長期山行・縦走~
登山を始めると、“山頂から見える山並みを端から端まで歩いてみたい”と誰もが思い描くと思います。いざ長期縦走を計画した際に、少しサングラスのことを考えるだけであなたの計画がより楽しいものになるかもしれません。
「縦走」その名の通り、尾根を繋いで山を歩きます。天気がいい日の縦走は、あなたの素晴らしい思い出のひとつになっているのではないでしょうか。しかし、そこには目の大敵“紫外線”が多いのも事実。また、紫外線の対策だけではなく“強い太陽光”を防ぐことも考えておかなければ、せっかくの楽しい登山も台無しになってしまうかもしれません。
2~3日の登山で、山小屋・テント場に着いたとき、もしくは、歩いている最中に以下の症状を感じたことはありませんか?
✔目の奥が重い。ピントが合いにくい。
✔目がチカチカする。目が開けにくい。涙がでる。
✔体力的には大丈夫であろう登山でも、予想以上に疲れてしまった。
サングラスをかけていない場合であれば、強い光により、目に入ってくる光を調節する力を使いすぎている場合があります。サングラスをかけている場合でも、暗すぎる、または薄すぎるレンズカラーを着用していたり、サングラスの隙間から光が差し込んでいる場合は、無意識のうちに目が疲れている可能性があります。
これらのことから、長期間の山行・縦走の際はしっかりと自分に合ったサングラスをかけることが必要です。そして、場合によってはレンズカラーの使い分けも必要です。樹林帯だけを歩く登山で濃いレンズは必要ないですし、開けた稜線を歩く登山では直射日光をしっかりと抑えることができるレンズが必要不可欠になります。
レンズの付替えが簡単にできるフレームも多いので、変わりやすい山の天気に合わせてレンズカラーを変えるだけで、快適な登山になるのではないでしょうか。
また、偏光サングラスをかけることのメリットとして、地面や木々の葉などからの反射がなくなりますので、登山道が少しハッキリ見えるようになりますし、比較的反射の多い岩場でも、岩の弱点であったり、浮石かどうかの判断もしやすくなります。
太陽光や紫外線から目を守るだけでなく、視界が落ち着き、無意識の間に目をリラックスさせることができるのです。結果的に、登山でサングラスをかけることにより体力的にも、精神的にも疲れない。安全で、より楽しい登山をお楽しみいただけると考えています。
まとめ
いかがでしたか?サングラスを選ぶポイントはお分かりいただけたでしょうか?サングラスをかけるだけで一日の疲労がかなり変わって来ます。2~3泊の縦走で稜線を歩く際、絶対に忘れてはならない装備だと考えています。
登山用品店やスポーツショップ、眼鏡屋さんには、たくさんのサングラスが置いています。一つ一つ特徴がありますし、お顔に合うもの、合わないものがあります。たくさんかけ比べ、お店の店員さんと相談し、ぜひ、あなたにピッタリでいつも一緒にいたくなるようなサングラスと巡り合ってください!あなたの“登山ライフ”が劇的に変わるはずです!サングラスで快適で安全な登山をお楽しみください。