スキー場とは違い、広大な山々を滑り降りるバックカントリースキー、スノーボーディングは開放感もあり、地形も様々でとても楽しいスポーツですよね。サングラスで楽しいバックカントリーがもっと楽しくなるはずです。
サングラス専門店のスタッフとしてお伝えしたいことを3つにまとめましたので、購入を考えている方や必要なの? と思っている方にはぜひ参考にしていただければと思います。
目次
バックカントリーにおけるサングラスの重要性
気をつけて!雪目の恐ろしさ
レンズカラーで変わる雪面の見え方
まとめ
バックカントリーにおけるサングラスの重要性
サングラスなんてカッコつけでしょ! そのように思われている方は多いのではないでしょうか? バックカントリースキー、スノーボードに関わらず、クライム&ライドだからこそ重要なサングラス。このブログでサングラスのイメージが変わるはずです。
まずは…
雪山は眩しい
なぜ雪山は眩しいのでしょうか?その原因は地面に降り積もっている雪です。太陽光が雪面にあたり反射することによって眩しさを感じます。 偏光レンズであればその反射する光を抑えることができますので、直射日光のみならず反射の眩しさも抑えることができます。
紫外線
標高が高いところでは紫外線量が多くなります。そしてその紫外線というものは雪面に当たると反射して、あなたに襲いかかります。そう、雪山では上下左右の全方位から紫外線が降りかかります。目の健康やお肌のことを考えると紫外線を避けたいですね。 また、雪目を予防するためにもサングラスは欠かせません。
では、特にバックカントリーには欠かせない理由は何なのか…
ゴーグルではダメ?
スキーやスノーボードではゴーグルは欠かせません。もちろん上記の2点に関してはゴーグルでも対応可能です。しかしバックカントリーではその多くの時間をハイクアップに使います。この時に汗をかくのでゴーグルが曇ってしまう場合が多いのです。そして何より暑い…。 そんな場面こそ、顔との間に隙間があり通気性がよく、曇りにくいサングラスが欠かせません。最近ではファン付きのゴーグルやダブルレンズになっているゴーグルもありますが、それでもレンズが曇ってしまったこともあるのでは? 吹雪いている時であればいいですが、特に初心者の方は天気のいい日、雪の状態が安定している日、そんな時に入山することが多いのではないでしょうか。そうなった場合ゴーグルよりも確実にサングラスの方が快適だと考えられます。
クライムアンドライドだからこそ、偏光サングラスの優位性
雪面の反射がなくなる。それだけで目は楽になります。しかし、それだけではないのが偏光レンズの優位性。 バックカントリーでは、ハイクアップしながら刻々と変わる雪面の状況をしっかりと見ておくことが肝心です。吹き溜まり、クラストしているなど地形や太陽の当たり方で5メートルごとに違う雪質。多くの方は踏みしめる雪質などに感覚を研ぎ澄ませていることでしょう。偏光レンズであれば、雪面の反射が抑えられますので、視覚的にも情報を多く得ることができるようになります。もちろんそれは足元だけはなく、対岸の斜面などの様子も反射がなくなるだけでかなり情報量が多くなります。 また、雪庇の末端や見にくい雪のギャップなども見やすくなりますので、雪庇の踏み抜きなどの予防にもなるはずです。雪庇の大きさがくっきり見えるわけではありませんがどこが雪庇の端か。それが視界にはっきりと見えているだけでもハイクしやすくなることでしょう。
バックカントリースキー、スノーボードでのサングラスの重要性はご理解いただけましたでしょうか? もちろんかっこいい! という理由でもいいと思いますが、ぜひ機能性にも目を向け、サングラスを選んでみてください。
気をつけて!雪目の恐ろしさ
スキー場とは違う開放的なバックカントリースキー、スノーボードですが、そこには雪崩などの危険性のほかに気をつけていただきたいことがあります。みなさま、雪目とは何かご存知でしょうか?
雪目とは
目が長時間直接紫外線にさらされ、角膜の表面が傷ついてしまう現象です。 そう、眼の日焼けと考えてください。 特に長期間山に入るバックカントリーツアーでは、雪目の予防が必要です。ザックをおろした時、ブーツやスキーの調整をしている時、スキーシールをはがしている時、サングラスからゴーグルに変える時。サングラスを何気なく外している瞬間が多くありませんか?その5分、10分で雪目になってしまう可能性があるのです。
症状
強い紫外線にさらされてから6~10時間程度で、「結膜の充血」「目がゴロゴロする」「涙が出る」「目が痛くてまぶしい」などの症状があらわれます。 目を開けていられない痛みと違和感で涙が溢れ、とても行動できません。 雪目の怖いところは、症状が出るまでの時間差。ちょうど一日の山行が終わる頃にこの症状がやってきます。テントの設営時や山小屋に着いたころ、もしくは帰りの車の中で… 雪山に連泊される方ですと、スキーはもちろん、下山することもままならない可能性があります。
◆ サングラスを選ぶポイント
1.レンズの紫外線カット率は99%以上のものを!
より有害で、目に深刻なダメージを与える紫外線の波長域をカバーできるものを選びましょう。
2.上からの紫外線対策は当たり前!
帽子をかぶっているから大丈夫。ではありません。雪は紫外線を反射します。ただ眩しい日差しだけが反射しているのではなく、紫外線も反射していますので要注意。サングラスと、帽子やバラクラバなどを併用し、全方位から襲ってくる紫外線をガードしましょう。
3.サングラスの形状にも注目!
「レンズが湾曲しており、顔にそっているサングラス」「テンプル(フレームのつるの部分)が太く、レンズが大きいサングラス」などは顔の隙間から光が入りにくく、紫外線を防いでくれます。バックカントリーの場合、ハイクアップ時に汗をかくので、曇りやすい場合があります。上記のようなサングラスはおすすめですが、顔に合わせたフィッティングが必須です。サングラスのフレーム選びはかなり重要ですので、登山用品店、メガネ屋さんでお顔に合ったものを選びましょう。
レンズカラーで変わる雪面の見え方
雪山では天候の変化や山域によって条件がパターン化しにくいですが、天気の良い時用、ガスっていても使いやすいカラー、オールマイティーに使えるカラーに絞ってご紹介いたします。
とあるスキー場にて比較写真を撮って参りましたので、ぜひご覧ください。
天気の良い日用
天気の良い日には太陽から降り注ぐ光線でサングラスなしではとても行動できませんよね。天候が安定しており一日晴れの予報であれば、迷わず濃いめのレンズカラーをチョイスするのが良いでしょう。薄いレンズカラーのものと比べると一日の疲れが違ってくるはずです。
雲の間から眩しい太陽が降り注いだ瞬間、どれも濃いめのレンズですのでしっかりと光を抑えてくれます。そして、レンズカラーによって見え方が違います。トゥルービューフォーカスは自然に、アーシーブラウンとエアリーパープルはコントラストが上がるため、雪の凹凸がよりくっきりします。ブラウンとパープルは好みが分かれるので、よく見比べてみていただくことをおすすめいたします。
ローライト用
天気が悪い日や雪、吹雪の時などは明るく見えるレンズカラーがおすすめです。曇っている時でもサングラスはかけておきたいところ。レンズカラーが薄くても紫外線は吸収してくれますし、しっかりと反射も抑えてくれます。
雪が降っていて少し白っぽく見えている状態。
イーズグリーンはしっかりと明るく感じさせてくれるカラーで、ラスターオレンジは明るさのほかにも凹凸がハッキリと見えます。
オールマイティーに使える
使い分けをするほうが見え方は良いですし、目の疲れも確実に違ってきます。ですが、山の天気はコロコロ変わりますので、その度にかけ替えるのは面倒ですよね。長期間入る方にはこちらのカラーがおすすめです。
雪が降っていて少し暗めの状態でしたが、どのカラーも暗すぎることはありませんでした。トゥルービューは自然に、トゥルービュースポーツは自然を保ちながら少しはっきりと見え、アクションコパーはコントラストが一番上がります。
お好みの視界はありましたか?
見え方には個人差がありますので、しっかりと見比べていただくことが大切です。
TALEXのレンズカラーは、ぜひお近くのプロショップでご確認ください。
サングラスであなたのバックカントリーがもっと楽しくなるはずです。
何気ないアイテムかもしれませんが、雪眼の予防のためには必要不可欠ですし、偏光レンズのカラーによっても見え方がまるで違う… あなたも攻めのサングラス、バックカントリー専用サングラスを作ってみませんか?