普段メガネを掛けている方も掛けない方でも、ドライブや旅行に出かける時はサングラスを掛けるという方は多いと思います。そういった時に掛けたいサングラスは、出来るだけ大きくて遮光性があり紫外線の侵入を防げるモノ。だけど大きいと重いのでは?
そもそも、普段メガネを掛けない方にとっては、顔に着けること自体に違和感があったり、掛けていると鼻や耳が痛くなったり…重いのなんてもってのほか。
私もそう思っていた一人でした。
そこで今回は、大きくても重たくなく掛け易いサングラスの選び方をご紹介いたします。
目次
素材によって重さが違う? フレーム編【アセテート・セルロイド】
1.素材によって重さが違う? フレーム編【アセテート・セルロイド】
メガネやサングラスフレームの種類は、世界中にたくさんあります。
メガネ屋さんはもちろんですが、今ではアパレルショップや雑貨屋さんでもファッションアイテムの1つとして目にすることが多いと思います。お店で見かけるメガネやサングラス。目に止まるのは様々なカラーや多彩なデザイン、性能や機能があるものなど…メガネやサングラスのフレームは、それらの特徴や形状、機能を活かすために合わせた素材を使って作られていることをご存知でしょうか?
今回は、あらゆるフレーム素材の中からプラスチック系素材についてご紹介いたします。プラスチックと言っても、パっと見た感じではどの素材も同じように見えますよね。
今回ご紹介するプラスチック系素材は、メガネやサングラスに多く使われている、アセテート・セルロイド・ナイロンという大きく3つの素材の特徴をご説明いたします。
【アセテート】
メガネやサングラスのフレーム素材でプラスチックと言えば、2000年頃まではセルロイド素材が一般的でした。(そこからプラスチック系フレームをこの材料にちなんで「セル枠」と呼ぶことがあります。)現在はほとんどのメガネやサングラスのフレーム素材はアセテート素材が主流となっています。
アセテート素材は、セルロイド素材に見た目や質感などが非常に良く似ていますが、セルロイドよりやや軽く、弾力性は劣るものの、素材そのもののカラフルな柄や色使い、透明色や透け感、摺りガラスのようなフロスト感などデザインが多彩です。
また、可燃性が低いことで安全面を考慮した素材となっているのも特徴です。
【セルロイド】
セルロイド素材は、温かみのある独特の素材感・肌触りが持ち味で、深みのある光沢と特性の色柄を得ることができます。弾力性があり耐衝撃性にも優れ、着色性や加工性もあるので、フレームの厚みを薄くしても破損しにくくデザインが多様です。ただし、熱には弱い性質があるため保管には注意が必要な素材となります。アセテートに近いデザイン性と薄さを求める方にはオススメの素材かもしれません。
2.素材によって重さが違う? フレーム編【ナイロン】
【ナイロン】
ナイロン素材の特徴は、何といっても軽さです。今回ご紹介するプラスチック系素材の中で1番軽量な素材です。軽量カバンの素材などでも耳にされたことがあるかもしれませんが、「重さ」というストレスを感じさせない掛け心地が得られます。
また、ナイロンは圧倒的な弾力性に優れています。バネ・曲げ弾性があり、素材特有のしなりや粘りによってズレにくく、頭を優しく包み込むようなフィット感を得ることができ掛けやすい素材です。
他の素材と比べて使用感以外で1番の違いは「製造方法」です。通常、アセテート・セルロイドは元となる板を削りだしてフレームの形にします。比べてナイロンは型に素材を流し込んで固める金型成形で作り出されています。板の削りだしでは出せない流線型のデザインが可能なのも大きな特徴です。アセテート・セルロイドに比べ熱には弱いものの、経時変化や寸法変化が少なく耐衝撃性に優れているため、破損しにくく丈夫な素材となっております。
メガネやサングラスを掛けていて、特に鼻や耳の当たりを気にされるのであれば、軽くてストレスフリーなナイロン素材のフレームを選ばれると良いのではないでしょうか。
3.素材によって重さが違う? フレーム編
【アセテート・セルロイド】
この両方に共通する、素材そのものが持つ深みのある光沢感。磨くという仕上げ工程で生まれる透明色や透け感、摺りガラスのようなフロスト感が出るという特徴から、流行を意識したファッション的サングラスとしては欠かせない素材となっています。
ただし、素材そのものの重さ、熱や経時変化など…素材の特性によって、掛け心地には少し我慢が必要なのも事実です。
・様々な洋服に合わせてコーディネートしやすい
・その代わりに鼻や耳などへの負担は少し我慢が必要
【ナイロン】
スポーツサングラスのほとんどはこの素材で出来ています。型に素材を流し込んで固める金型成形で作り出される「製造方法」は、デザインの自由度が大きいのが特徴。メガネの基本的なカタチにとらわれずに、フィット感や遮光性という本来サングラスに必要な機能を実現してくれる上、素材そのものの軽さによって顔への負担を軽減することが可能。
・サングラスとして必要な機能をしっかりデザインに盛り込める
・軽くて顔への負担が少ない
・その代わり素材の質感からくる深みや重厚感が少ない
最近は塗装技術が進化し、ナイロン素材にアセテートのような深みのある質感が盛り込まれたモノが人気を呼んでいます。
4.素材によって重さが違う? レンズ編 その1
レンズの素材には、ガラスとプラスチックがあることはご存知の方も多いと思います。
では、具体的にどう違うのでしょう?
例えば…カフェや飲食店に行くと最初に出てくるお冷(お水)のグラスなんかは、わかりやすいかもしれません。だいたい同じサイズのグラスに同じくらいの量のお水が入っていても、ガラス製とプラスチック製では、持った時のグラスの重さが全然違いますよね。
そうなんです。プラスチックはガラスに比べて、軽い・割れにくい・安全なのが特徴です。
日常生活の中で周りを見渡しても、食器や家具に文具や子供のおもちゃなど、たくさんのプラスチック製のアイテムであふれ返っています。プラスチック素材の特徴が現代の生活やニーズに合っているので、必然的に需要が高いのでしょう。
メガネやサングラスに入っているレンズも、それと一緒なんです。レンズの歴史はガラスから始まっていますが、現在では90%がプラスチック素材で世界的に主流となっています。
5.素材によって重さが違う? レンズ編 その2
【ガラス】
ガラスレンズは、ガラス特有の重量感によるしっかりとした掛け心地があります。そして、傷や熱に強く優れた解像力(透明度、視界がクリア)が大きな特徴です。また、経年変化がおこりにくい素材でもあります。ただ、素材自体が硬いためプラスチックレンズに比べると割れやすいことがデメリットです。温度変化の多い場所や、ホコリやチリが多く傷がつきやすい場所で使う場合など、特殊な環境で使用される方にはオススメの素材です。そういったガラス特有の使い勝手の良さを好まれる根強いファンもいらっしゃいます。
【プラスチック】
プラスチックレンズは、ガラスに比べて軽く割れにくい素材です。さらに、設計や種類が豊富で加工の自由度が高いことも特徴です。度付きの場合は、自分に合った求めているものを豊富な設計から選ぶことができます。また、軽さや耐衝撃性に特化した種類もあり、使用したいシチュエーションに合わせて選ぶこともできます。デメリットとしては、ガラスレンズに比べ傷や熱に弱いことです。重さに関しては、TALEXのレンズで比較してみました。フレームのカタチに加工する前の状態(度なし)で比べると、プラスチックレンズはガラスレンズの約半分の重さでした。
プラスチックレンズは、ガラスレンズより傷が付きやすいですが、最近では傷の付きにくいコーティングも開発されています。
6.見た目=重さではない?! フレーム+レンズ編
プラスチック系のフレームとレンズ、それぞれの特徴と素材によって重さか違うことはお分かりいただけたかと思います。それらを踏まえて、次はフレームとレンズの組み合わせです。メガネやサングラスを選ぶのに重視されることは何でしょう?見た目やデザインが好みのモノ、掛け易いモノなど…
・質感や光沢感のあるコーディネートしやすいファッション的なメガネやサングラス
→フレーム:アセテートorセルロイド + レンズ:ガラスorプラスチック
・フィット感や遮光性を備えたスポーツ系やデザイン性の高いメガネやサングラス
→フレーム:ナイロン + レンズ:ガラスorプラスチック
・掛けているという安心感や重量感のあるメガネやサングラス
→フレーム:アセテートorセルロイドorナイロン + レンズ:ガラス
・重さや掛けていることが気になりにくい軽くて掛け易いメガネやサングラス
→フレーム:ナイロン+レンズ:プラスチック
今回お伝えしたい、「見た目=重さではない?!掛け易いサングラス」一番のオススメです。
フレーム+レンズ
これからメガネやサングラスを選ぶ時、少し素材にも意識してみてください。
「素材によって重さが違う」「見た目=重さではない」このポイントを知っているだけで、選ぶ幅が広がることでしょう。
見た目=重さではない?!掛け易いサングラスの選び方
「大きいサングラス=重い」と思われがちですが、見た目とは違い軽いサングラスもあること、そしてその選び方をお伝えしたく今回ブログにしました。
普段メガネを掛けている方も掛けない方も、重さを気にすることなく掛け易いサングラス選びを!ご参考になれば幸いです。