今回は長期間の山行・縦走でのサングラスの使用について解説いたします。
登山を始めると、“山頂から見える山並みを端から端まで歩いてみたい”と誰もが思い描くと思います。いざ長期縦走を計画した際に、少しサングラスのことを考えるだけであなたの計画がより楽しいものになるかもしれません。
「縦走」その名の通り、尾根を繋いで山を歩きます。天気がいい日の縦走は、あなたの素晴らしい思い出のひとつになっているのではないでしょうか。しかし、そこには目の大敵“紫外線”が多いのも事実。また、紫外線の対策だけではなく“強い太陽光”を防ぐことも考えておかなければ、せっかくの楽しい登山も台無しになってしまうかもしれません。
2~3日の登山で、山小屋・テント場に着いたとき、もしくは、歩いている最中に以下の症状を感じたことはありませんか?
✔目の奥が重い。ピントが合いにくい。
✔目がチカチカする。目が開けにくい。涙がでる。
✔体力的には大丈夫であろう登山でも、予想以上に疲れてしまった。
サングラスをかけていない場合であれば、強い光により、目に入ってくる光を調節する力を使いすぎている場合があります。サングラスをかけている場合でも、暗すぎる、または薄すぎるレンズカラーを着用していたり、サングラスの隙間から光が差し込んでいる場合は、無意識のうちに目が疲れている可能性があります。
これらのことから、長期間の山行・縦走の際はしっかりと自分に合ったサングラスをかけることが必要です。そして、場合によってはレンズカラーの使い分けも必要です。樹林帯だけを歩く登山で濃いレンズは必要ないですし、開けた稜線を歩く登山では直射日光をしっかりと抑えることができるレンズが必要不可欠になります。
レンズの付替えが簡単にできるフレームも多いので、変わりやすい山の天気に合わせてレンズカラーを変えるだけで、快適な登山になるのではないでしょうか。
また、偏光サングラスをかけることのメリットとして、地面や木々の葉などからの反射がなくなりますので、登山道が少しハッキリ見えるようになりますし、比較的反射の多い岩場でも、岩の弱点であったり、浮石かどうかの判断もしやすくなります。
太陽光や紫外線から目を守るだけでなく、視界が落ち着き、無意識の間に目をリラックスさせることができるのです。結果的に、登山でサングラスをかけることにより体力的にも、精神的にも疲れない。安全で、より楽しい登山をお楽しみいただけると考えています。
ぜひ、今一度サングラスの重要性を考えてみてください!
次回は、「夏山用のサングラスについて」まとめ記事となります。